喝采

1月9日(金)よりTOHOシネマズシャンテほかにて全国ロードショー

フィナーレこそが人生


ブロードウェイが誇る伝説の大女優リリアン・ホールを襲った突然の病い。記憶障害に抗いながら、彼女は最期になるであろう舞台のために人生のすべてを賭ける。舞台は無事初演を迎えることができるのか?


監督:マイケル・クリストファー
脚本:エリザベス・セルデス・アナコー
撮影:サイモン・デニス
出演:ジェシカ・ラング、キャシー・ベイツ、リリー・レーブ、ジェシー・ウィリアムズ、ピアース・ブロスナン
2024/アメリカ/英語/スコープサイズ/110分/原題:THE GREAT LILLIAN HALL/字幕翻訳:額賀深雪/配給:彩プロ  ©️2024 Crazy LEGS Features LLC PG12


Trailer

Introduction

生きる悦びを
圧倒的な力で伝える、
人生賛歌の感動作
米アカデミー賞にて6度ノミネートを果たし、エミー賞3回、トニー賞1回の受賞歴を誇るジェシカ・ラングは、現代のアメリカを代表する実力派スターだ。そのラングが主演を務める本作は、ブロードウェイの伝説的な女優マリアン・セルデスをモデルにしたヒューマン・ドラマである。

俳優にとって致命的な危機に直面したリリアンは、演劇に尽きせぬ情熱を注いできた自分自身と向き合い、「人生のエピローグをいかに生きるか」という選択を迫られていく。病魔に抗いながら、理想的な人生の締めくくり方を追い求める彼女の姿は、あらゆる観客の胸を締めつけてやまない。私たち誰しもに訪れる“人生の晩秋”についてのさまざまな示唆に富み、このうえなく深い感動を呼び起こすだろう。

Story

キャリア終焉の危機に直面した
大女優が挑む最後の舞台――
現代アメリカを代表する実力派
スター、ジェシカ・ラングが、
心震わす演技で体現した
感動のヒューマン・ドラマ
ブロードウェイの第一線で活躍してきた伝説の大女優リリアン・ホールは、チェーホフの戯曲「桜の園」の公演を間近に控えていた。ところが稽古中に突然言葉を失うアクシデントに見舞われたリリアンは、医師から認知症を患っていることを告げられてしまう。それは引退勧告に等しいあまりにも残酷な現実だった。人生のすべてを舞台に捧げてきた彼女は、病気の事実を胸の奥底に押しとどめ、「桜の園」をやり遂げる決意をする。しかし病状は悪化の一途をたどり、現実と妄想の境目さえも曖昧になっていく。はたして誇り高き大女優は、キャリアのフィナーレを飾る舞台に立つことができるのだろうか・・・

Staff

監督:マイケル・クリストファー »
脚本:エリザベス・セルデス・
アナコーン »
監督:マイケル・クリストファー
1945年1月22日生まれ、アメリカ・ニュージャージー州トレントン出身。俳優、映画監督、脚本家、舞台演出家。主に舞台で俳優として演劇のキャリアをスタートさせる。映画、ドラマ、舞台の監督、脚本を多く手掛ける。自身が執筆し、1977年3月31日にブロードウェイで初演された戯曲「シャドーボックス」はピューリッツァー賞演劇部門とトニー賞最優秀戯曲賞を受賞。1980年にポール・ニューマン監督によりテレビ映画化された際は脚本を務めている。ニューヨーク州ウッドストックにあるRiver Arts Repertoryの共同芸術監督を8年間務め、映画『情欲の悪魔』(55)や伝説の名作『カサブランカ』(42)の舞台化を手掛けたほか、ジョアン・ウッドワード主演、ノルウェーの劇作家ヘンリック・イプセンの戯曲「幽霊」を自ら脚色し、エドワード・オールビー作「三人の背の高い女」のアメリカ初上映をプロデュースした。そして15年間のブランクを経て俳優業に復帰。俳優としても映画、ドラマに数多く出演している。
【主な監督/脚本作品】
『恋におちて』(脚本、1984)
  • 監督:ウール・グロスバード
  • 出演:ロバート・デ・ニーロ、メリル・ストリープ、ハーヴェイ・カイテル

『イーストウィックの魔女たち』(脚本,1987)
  • 監督:ジョージ・ミラー
  • 出演:ジャック・ニコルソン、シェール、スーザン・サランドン、ミシェル・ファイファー
  • *第60回 アカデミー賞(1988年)作曲賞ノミネート

『ジーア/悲劇のスーパーモデル』(監督/脚本,1998)
  • ※劇場未公開作品。米はHBOにて放送、日本でも劇場未公開JBSでテレビ放送。
  • 出演:アンジェリーナ・ジョリー、エリザベス・ミッチェル
  • *1998年エミー賞に5部門ノミネート、全米監督協会賞受賞、1999年ゴールデングローブ賞主演女優賞受賞。

『ターニング・ラブ』(脚本,1997)
  • 監督:ロバート・グリーンウォルド
  • 出演:ラッセル・クロウ、サルマ・ハエック

『ポワゾン』(監督/脚本,2001)
  • 出演:アントニオ・バンデラス、アンジェリーナ・ジョリー

『ナイト・ウォッチャー』(監督/脚本,2020)
  • 出演:タイ・シェリダン、アナ・デ・アルマス

【主な出演作】
『ダイ・ハード3』(ジョン・マクティアナン監督、1995)、『サスペクツ・ダイアリー すり替えられた記憶』(パメラ・ロマノウスキー監督、2015)、『或る終焉』(ミシェル・フランコ監督、2016)
脚本:エリザベス・セルデス・アナコーン
WGA(全米脚本家組合)賞を受賞した脚本家。本作のモデルであるマリアン・セルデスの姪。UCLAで脚本を学んだ。キャリア初期に、オリバー・ストーン監督の『ウォール街』(87)、『トーク・レディオ』(88)、『7月4日に生まれて』(89)で監督のアシスタントとして参加している。後にMGMの上級副社長としてリー・タマホリ監督『狼たちの街』(96)、ペン・デンシャム監督『モル・フランダーズ』(96)、ジョン・ハーツフェルド監督『2 days トゥー・デイズ』(96)などに関わる。本作では、自身の叔母であり、「デストラップ」のブロードウェイ公演1809回すべてに出演し、その功績によりギネス世界記録に「最も耐久性のある女優」として記載されたこともあり、2010年に生涯功労賞としてトニー賞特別賞を受賞した伝説的舞台女優マリアン・セルデスをモデルに脚本を執筆し、全米脚本家組合賞のTV&ストリーミング部門 最優秀脚本賞を受賞し、クリティクス・チョイス・アワードのテレビ映画部門最優秀作品賞にノミネートされた。

Cast

ジェシカ・ラング
リリアン・ホール役
キャシー・ベイツ
イーディス役
リリー・レーブ
マーガレット役
(リリアンの娘)
ジェシー・ウィリアムズ
デヴィッド役(舞台監督)
ピアース・ブロスナン
タイ役
ジェシカ・ラング
リリアン・ホール役
1949年4月20日生まれ、アメリカ・ミネソタ州クロケット出身。ミネソタ大学に短期間在学したのち、パントマイムの勉強のためパリに渡る。1973年にニューヨークに戻し、ウェイトレスやモデルをしながら演技を学んだ。1976年『キングコング』のテストに合格し、映画デビュー。『郵便配達は二度ベルを鳴らす』(81)で演技派に開眼、『トッツィー』(82)でアカデミー賞助演女優賞を受賞。1994年には『ブルースカイ』でアカデミー賞主演女優賞を受賞している。1992年にはブロードウェイ・ミュージカル「欲望という名の電車」でブロードウェイデビューを果たす。2009年にはテレビ映画「グレイ・ガーデンズ 追憶の館」でエミー賞テレビ映画部門主演女優賞を受賞。2012年にテレビ映画「アメリカン・ホラー・ストーリー:呪いの館」でゴールデングローブ賞テレビ映画部門助演女優賞を受賞。2016年「夜への長い旅路」でトニー賞演劇主演女優賞を受賞。私生活ではソ連出身のバレエダンサー、ミハイル・バリシニコフやサム・シェパードとの関係が有名。
キャシー・ベイツ
イーディス役
1948年6月28日生まれ、アメリカ・テネシー州メンフィス出身。南メソジスト大学で演劇を学び、1970年にニューヨークに移住。舞台女優として活躍し、「'night, Mother」(83)でトニー賞演劇主演女優賞にノミネート、「恋のためらい/フランキーとジョニー」でヒロインを演じてオビー賞を受賞している。映画では『ミザリー』(90)でアカデミー賞主演女優賞とゴールデングローブ賞ドラマ部門主演女優賞を受賞し、演技派としての地位を確立する。『パーフェクト・カップル』(98)と『リチャード・ジュエル』(19)でアカデミー賞助演女優賞にノミネートされた。そのほかの主な出演作は『ウディ・アレンの影と霧』(91年)、『タイタニック』(97年)、『アバウト・シュミット』(02)、『しあわせの隠れ場所』(09)、『ミッドナイト・イン・パリ』(11)、『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』(19)など。
リリー・レーブ
マーガレット役(リリアンの娘)
1982年6月29日生まれ、アメリカ・ニューヨーク出身。母は『結婚しない女』(1978年)などの映画で主演女優を演じ、アカデミー賞の主演女優賞ノミネート経験もあるジル・クレイバーグ、父は脚本家のデヴィッド・レーブという、本作の内容と同じような環境で育つ。主にブロードウェイの舞台女優として活躍、シェイクスピア作品やイプセン作品などに出演しており、「ベニスの商人」ではトニー賞演劇部門主演女優賞にノミネートされている。映画では、『モナリザ・スマイル』(03)、『幸せの行方…』(10)、『マイ・ビューティフル・デイズ』(16)、『バニシング ’72』(19)などがある。
ジェシー・ウィリアムズ
デヴィッド役(舞台監督)
1981年8月5日生まれ、アメリカ・イリノイ州シカゴ出身。テンプル大学で学んだのち、フィラデルフィアの高校で教師として働いていた。2005年にニューヨークに渡り演劇を学び、テレビドラマに出演しキャリアをスタートさせる。2009年から「グレイズ・アナトミー 恋の解剖学」に出演し人気を博す。2022年にブロードウェイでリバイバル上演された「Take Me Out」では、トニー賞演劇部門助演男優賞にノミネートされた。映画では、アントワン・フークア監督の『クロッシング』(09)、『キャビン』(12)、『大統領の執事の涙』(13)、『ジェイコブス・ラダー』(19)などがある。
ピアース・ブロスナン
タイ役
1953年5月16日生まれ、アイルランド出身。ロンドンで演劇を学び、舞台俳優となる。1980年映画デビュー後、アメリカに渡り、TVシリーズ「探偵レミントン・スティール」に主演し、人気を得る。映画では助演が続いたが、5代目ジェームズ・ボンドに選ばれ『007ゴールデンアイ』(95)から、『007 トゥモロー・ネバー・ダイ』(97)、『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(99)、『007 ダイ・アナザー・デイ』(02)まで計4作の007シリーズに主演、俳優としての地位を確立する。2003年、英国への貢献を認められエリザベス2世から大英帝国勲章第4位を授与される。そのほかの出演作は『めぐり逢い』(94)、『マンマ・ミーア!』(08)、『ゴーストライター』(10)、『さよなら、僕のマンハッタン』(17)、『ブラックアダム』(22)などがある。